はじめに

市販されている化粧品には一般的に配合されている防腐剤の存在。

防腐剤と聞くと、パラベンが有名ですが、他にも優れた防腐剤が存在します。

今回は防腐剤の一種、蓮葉とウメ果実由来天然エキス(LOCOS)について詳しく解説します。

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 防腐剤

化粧品用の防腐剤として、ほとんどの商品にパラベン類が使われています。


ポイント

  • 平成13年4月1日から実施された「化粧品基準」には、すべての化粧品に制限がある成分として、防腐剤であるパラベンとそのナトリウム塩の濃度が1%までと定められています。

このパラベンは世界中で使われていますが、欧州委員会はより詳細にその配合量を規定しており、メチルおよびエチルパラベンでそれぞれ0.4%以下、その合計量で0.8%以下としています。
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パラベンは静菌作用が強く、また広範囲の微生物にも有効です。

日本の化粧品基準の制限から、パラベン濃度が1%以下で充分防腐剤としての役割が果たせていることがわかります。


ヒント

  • 近年の消費者の天然志向の高まりから、低刺激性や低アレルギー性を謳った化粧品、天然由来成分から構成される化粧品が望まれる傾向にあり、パラベンなどの配合を極力減らした、あるいはそれに代わる抗菌性の成分を配合した処方設計が行われてきています。

その天然由来成分の防腐剤のひとつとしてLOCOSがあります。

蓮の葉が水の上に浮いていても腐らないということと、梅干に抗菌の効能があるとされているとこより、蓮の葉と梅の実を砕き、それぞれ亜硫酸抽出法により成分を抽出しました。

抽出した成分に発酵過程を加え、臭いを取り除きました。


ポイント

  • 昔から蓮は酸化を抑制する力と発酵を抑える機能で食品分野でも応用され、また医療においては漢方の薬剤としても使用されていました。

江戸時代、旅人が水アタリや食アタリ、その土地特有の熱病や風土病にかからないように、梅干を常備薬として持ち歩いていたことや、どこの家にも梅干しが常備されていたといわれています。

梅干しに殺菌効果があることは、学問的にも認められ、多くの人が体験しています。

 LOCOS防腐剤試験


天然の蓮葉とウメ果実の発酵産物の代謝物など(LOCOS)と化粧品の品質に影響を及ぼす細菌3種 (Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa, Staphylococcus aureus) 及び真菌2種 (Candida albicans, Aspergillus brasiliensis) に対する最小発育阻止濃度 (MIC) 評価を行いました。 

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試験濃度は、0.005%, 0.01%, 0.025%, 0.05%, 0.1%, 0.2%の6種で行った実験により、少量でもパラベンと同等の抗菌力があるということがわかりました。

このことより、LOCOSは少量では防腐剤としての役割を果たすことが言えます。

また幅広い抗菌活性があることと、濃度により防腐剤以外の使い方が今後注目される成分の1つです。

 LOCOS情報まとめ



ポイント

  • LOCOS:バチルス/ハス葉エキス発酵液およびバチルス/ウメ果実エキス発酵液の他、グリセリン、水、クエン酸、乳酸から成る、幅広い抗菌スペクトルを有する天然由来の抗菌性保湿剤、蓮葉とウメ果実由来天然エキス(LOCOS)

  • 抽出物の発酵代謝産物などからなり、広範囲な抗菌活性をもつ
  • 広範囲な細菌・酵母・かび菌・芽胞子菌等にすぐれた抗菌力
  • 少量(0.2~0.3%)添加でもパラベンと同等の抗菌力
  • 熱・湿度・PH変化にも安定して抗菌力を発揮  

新しい防腐剤成分LOCOS。肌が敏感でパラベンなどの防腐剤が刺激となる人にとって、期待の成分です。